相良酒造は1831年(天保2年)、創業者・相良與平が「日本酒の8割を占める水」に理想を求め、清冽な水を求めて栃木県岩舟町の地に蔵を構えたことに始まります。初代が惚れ込んだこの地には、今も日光連山を源とする伏流水が湧き出し、創業以来変わらず酒造りに使われています。
時を経て10代目を継ぐのは、東京農業大学で醸造を学んだ相良沙奈恵さん。酒類会社での修行を経て2013年に蔵に戻り、翌年には製造責任者として蔵を支える存在となりました。父の意思を受け継ぎ、「酒質向上を通じた恩返し」を胸に、お客様と地域に寄り添う酒を目指しています。
蔵の代表銘柄「朝日榮」は、2023年のG7日光会合のレセプションでも提供されるなど、静かにその評価を高めています。青葉に寄り添う朝露のように、透明感と凛とした味わいを大切にしながら、栃木の自然とともに歩む蔵の歴史は、今も穏やかに、確かな歩みを続けています。