福田酒造は、長崎県平戸島・志々伎の地にて元禄元年(1688年)、平戸藩主から酒造の許可を得て創業しました。霊峰・志々伎山を仰ぎ、澄んだ海に囲まれたこの地は、古くから海上交通の要所であり、神話や異文化、信仰が交錯する歴史的土地です。
志々伎山は古代より海上交通の目印とされ、神話の時代から朝鮮半島との交易拠点として知られていました。江戸時代には松浦藩が島全体を統治する中、志々伎神社への参拝道中に休憩所を設ける目的で、福田酒造の創業者に酒造免許が下ろされたのが酒造りの始まりとされています。さらに近隣には日本最初の貿易港として栄えた平戸の歴史があり、キリスト教や異文化の影響も残ります。かつて日本酒の消費量が多かった生月島では、酒を自ら造る文化もあり、福田酒造の存在は地域の歴史と信仰、文化が織りなす必然の流れの中で生まれました。
創業者・福田長治兵衛の「酒造りは、心でつくり、風が育てる」という想いを受け継ぎ、330年以上にわたり15代にわたって酒を醸し続け、令和5年、15代目蔵元が新たに銘柄を「福田」から「福海」へとリブランディングしました。