改良雄町

改良雄町（かいりょうおまち）は、岡山県原産の酒造好適米「雄町」を基に、栽培性や醸造適性を高めるために品種改良された酒米です。雄町は1859年に岡山市で発見された日本最古の酒米で、山田錦や五百万石など多くの酒米のルーツとされています。しかし、雄町は背丈が高く倒れやすいなど栽培が難しく、収量も少ないため、「幻の米」と呼ばれることもありました。

改良雄町は、雄町の持つふくよかで柔らかな味わいを受け継ぎつつ、栽培のしやすさや収量の安定性を向上させた品種です。この酒米で醸された日本酒は、旨味と酸味のバランスが良く、幅のある味わいが特徴です。また、熟成によってさらに深みが増し、料理との相性も良いため、多くの酒蔵で採用されています。