三宅酒造

『QA』
三宅酒造

九会の自然に寄り添う酒造り

1819年創業。兵庫県加西市九会(くえ)地区で200年にわたり酒を醸し続けています。九会地区は、8世紀初頭に編纂された、現存する最古の風土記である『播磨風土記』のなかに、すでに豊かな稲作地帯としての記載が残されています。朝夕の寒暖差が激しく、中国山地の裾野を形成する山々に源流を持つ万願寺川が、地区中央を縦断しています。播磨内陸最大の平坦地でもあり、1300年以上に渡って、人々がコメを作り続けた歴史的な農村地帯です。九会地区の位置する北播磨は酒米・山田錦の産地としても知られ、まさに日本の酒造りを縁の下で支えています。

九会地区の朝はとても爽やかで、夕焼けは美しく、人々の生活の息吹を感じさせます。三宅酒造は、こうした悠久の時を経て蓄積されてきた九会の風土を活かした酒造りをコンセプトにしています。主要銘柄は、QA(クエ)。九会の朝靄(あさもや)のさわやかさと、美しい夕焼けの余韻を後味で表現しています。

三宅酒造は、九会地区の「地で採れた米と水」を用いて酒を醸しています。酒屋のそばを流れる万願寺川の川向かいで育てられた九会地区産の山田錦を100%用い、山田錦を育む水を仕込み水として酒造りしています。また、ポンプや機械式の搾り機を用いずに、もろみと酒にやさしい造りを心がけています。

蔵元:三宅文佳

1993年生まれ。京都女子大学法学部を卒業後、夫に帯同してベルリンで2年間生活する。現地の友人と話したり、駅前マーケットで買い物をしたりするなかで、家業の酒造りの価値を再認識する。帰国後、先代の父親が事業を閉じようとしているなか、一念発起し、一度も働いたことがないにもかかわらず、2020年に事業承継を断行。唖然とする父親を横目に、新ブランドQA(クエ)を立ち上げる。地元でも名前が知られていないという知名度の低さに直面するも、地元警察の一日警察署長の仕事を通じ、蔵がローカルにプチバズる。そこで稼いだ小金で、マイクロ醸造所を立ち上げ、通年醸造を実現する。いまは立ち上げたばかりの蔵の運営を楽しんでいる。

杜氏: